ある日、わたしの取引先を後輩に引き継ごうとして一緒に企業を訪問。
小綺麗で、ハキハキとした口調の後輩。大切な取引先をまかせるのに不安はありませんでした。
打ち合わせで「うんうん」と言い出すまでは!
今回は、ビジネスシーンだけでなく日常会話でも重要な「相槌(あいづち)」についてお話します。
取引先に「うんうん」あいづち言ってる後輩にヒヤヒヤ!
おじぎも美しく、名刺交換もバッチリ。
ミーティングスペースに通されて、イスを勧められるまで座らない。完璧です。
取引先に担当替えの話を切り出すと、先方がどんなおつきあいをしてきたかをお話して下さいました。
そのお話しに、後輩の相槌が入ります。
「うんうん」
もちろん背筋も伸ばして、笑顔で熱心に聞いています。
でも、「うんうん」が繰り返されるたびに、取引先の表情が固くなってゆきます。
いまさらこの場で、後輩に指導するわけにはいきません。
無理やり「本日は、引き継ぎのごあいさつ回りをしておりまして、そろそろ失礼しなければなりません。長らく担当させていただき有難うございました、今後は〇〇が担当させていただきます。どうぞ宜しくお願い致します。」と切り上げました。
春の温かいそよ風が、冷や汗で冷たく感じたことをリアルに思い出します。
「うんうん」以外のNGワードの代表格もご紹介します。
- へぇー
- ふーん
- しかたないですね
- ああ、まぁ
- しりませんけど
上記の例は、わたしが実際に見聞きしたNGワードです。ランチ中にとなりのテーブルで見たり、他社の担当者が話しているのが聞こえてきたり。こちらが冷や汗をかきます…
相槌(あいづち)上手は好感度アップ
では、ビジネスシーンで使える「あいづち」はどんなものがあるでしょう?
- なるほど
- ええ
- よく分かります
- そうなのですね
- 存じませんでした
- 大変でしたね
- 困りますね
- 勉強になります
- 素晴らしいです
すっと口から出せるようにするコツは、いつも会話の中で意識して使い続けることです。
ビジネストークはリズム感が重要
さて、素敵なあいづちを覚えても、同じ言葉を繰り返されたらいい感じはしません。
御社の商品Aは、ウチの新規店舗に最適です。コストパフォーマンスがいいだけでなく、デザイン性、環境配慮についても弊社では高評価です。
なるほど。
B社のC商品を推す取締役も少なくないのですが、社内では御社の商品Aが圧倒的に人気があるんです。
なるほど、なるほど。
強いて言えば、商品Aはやや大きいのがデメリットだと考えております。将来的にはコンパクト化していただけると、全店舗での導入も可能になります。
なるほど!
あの、まじめにきいてます?
こんなふうにならないようにするには、さきほどの「あいづちシリーズ」を2回続かないようにだけ注意すればOKです。
また、あいづちに少し感情をのせながら話すとより一層リズム感が出て好印象になります。
ビジネストークは理論よりも実践が大切。
どんどんお話して、スッと口から出るようにしましょう。
今回のビジネスマナーコラムはここまで、またお会いしましょう!
秘書検定で試せるビジナスマナーの基礎力
秘書検定ではビジネスマナーはもちろん、慶弔マナーや基本的な時事用語などが出題されます。社会人3年めあたりの人なら、秘書検定2級の過去問題を予習なしで解いてみて下さい。
ビジネスクイズのようで、けっこう知的好奇心を駆り立てられますよ!